東日本大震災被災地でのボランティア活動報告

2011年3月11日(金)の東日本大震災直後から色彩NPO日本カラーネットワーク協会(JCNA)は、東日本大震災被災者支援プロジェクト「カラーで心のメッセージを!」を立上ました。キャンペーンは、全国の皆様から被災者の方々に激励のひとことメッセージを添えた絵を描いていただき、カードにして直接現地被災者の方々にお届けするというもので、このキャンペーン中の2011年10月29日(土)にJCNAスタッフ3名が宮城県塩釜市の被災者避難住宅団地を訪問し、皆さまからの作品を直接お届けすると共にカラーワークショップを開催し激励、交流を深めました。

心をこめたメッセージと共に半年で350枚の絵が届けられました。

  • 花は毎年綺麗に咲く!

    花は毎年綺麗に咲く!

  • 笑顔が戻るようにみんなが応援しています。

    笑顔が戻るようにみんなが応援しています

今回のキャンペーンには、全国から半年間で350枚の絵とメッセージがJCNAプロジェクト委員会に集まりました。オイルパステルやカラーカードで彩られた絵は、どれも心が込められた素晴らしい作品ばかり。ひとことメッセージには、「頑張りすぎないで!」「ひとりじゃないよ!」「 ひと休み,ひと休み。笑顔が戻るようにみんなが応援しています」「一歩ずつ」などなど、思いやりや応援の言葉がいっぱいに溢れていました。

  • 本塩釜伊保石仮説住宅

    本塩釜伊保石仮説住宅

  • ゆう君、いおり君(右)の兄弟」

    ゆう君、いおり君(右)の兄弟」

現地ではワークショップも開催

現地では塩釜市職員の方々のお力添えをいただき、まずは入居者の方々への自己紹介並びに今回訪問の目的などをお話し交流を深めました。午後からは避難住宅内の集会所に集合していただき、最初にJCNAスタッフが編んだ毛糸の帽子、手袋、ケープをプレゼント。これから厳しい寒さを迎える東北の方々には温かいプレゼントとなり、大歓迎されました。 その後、2時間余にわたり、全国からお預かりしたひとことメッセージ付き絵のプレゼントと、返信の作業のための「カラーで心のコミュニケーション」のワークショップを開催。これには60~80才のご高齢者の方々や3歳(ゆう君)と6歳(いおり君)のご兄弟など全部で14人が参加されました。 このワークショップは、こちらからお持ちしたメッセージカードの中から各自がお好きな物を選んでいただき、自分が選んだカードをプレゼントしてくれた方に新たなメッセージと絵を描いて返信していただくというものでした。

ワークショップの様子

ワークショップの様子

返信のひとことメッセージカード

ゆう君といおり君の兄弟は山形から仮設住宅のおじいちゃんに会いに来ました。埼玉の小学生が描いてくれた「カブト虫」の絵を2人とも大事そうに持って帰りました。今、障害を持つ次男と一緒に住んでおり、長男は川崎の方にいるという80歳の女性は、話していても時々見せる孤独な影を振るい払うように「頑張らないとね!」と自分自身に言い聞かせているようでした。 懸命に画用紙に向う女性が描くのは「船」。流されてしまった自分の船を思う気持ちに緊迫感が有り、話しかけることも躊躇させられるくらいでした。また、田舎情緒たっぷりの田園風景の貼り絵を大変気に入り、「素敵ね~、上手ね」と嬉しそうに何回も見直す方がおられ、その方は「広い大空を飛んでみたい、どこか遠くへいきたい!」とお書きになりました。塩釜の皆様からの返信メッセージ確かにお預かりいたしました。私たちが間違いなくご返事をお届けいたします。

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新たな絆(きずな)が芽生え生まれた一日となりました。

今回初めての訪問ということもあり、私たちは震災そのものあまり触れないようにしておりましたが、会話を重ねている中で、皆さんから深刻な体験とメッセージや体験が語られ、伝えられてきました。「12時間も海の中に漂っていた人」「家族が未だに行方不明な人」「頼る人がいないのでこの仮設住宅に一人で住んでいる人」などなど、心のケアが必要な人はたくさんおられます。もし私が被災者の皆様のように家族や友人を亡くし、大切なものも家も全て失ったら立ち上がれないでしょうし、生きていけないでしょう。それなのに、皆さんは何故そんなに明るいの?何故そんなに強いの?との疑問にたししては、「今までいっぱい泣いたからもう涙は出ないわ」「自分だけではないから、みんなもそうだから、生きていくしかないよ。悲しんでいたら余計辛いよ」「一歩前に進まなきゃどうしようもないんだよ・・・」との返事が返ってきました。 東京から来た私達に「無事に帰りなよ!楽しかった!ありがとう」と優しい言葉をかけてくださった皆さんに、心の中で「また必ずお伺いいたします。厳しい北国の冬に負けずお元気で!」と誓い、励ましながら被災地を後にしたのですが、あたらしい絆(きずな)が生まれたという実感の一日となりました。その後、定期的に訪問し、被災者との心のケアに取り組んでおります。(報告者:須貝)