色の名前に心を読む

8月26日にカラーセミナー「カラーで心のコミュニケーションを楽しもう!」を実施、女子美術大学大学院教授近江源太郎先生に「色の名前に心を読む」というテーマで講演いただきました。

先ず、「」と「色の名前」とは、違うものであり、色は色として意味を持ち、色の名前は言葉として別の意味持つ、しかしあるところでは繋がっているものだという話で始まり、配られた資料には日本の色名(露草色、覗色、薄色‥)中国の色名(舌紅、兎眼肛‥)、英語の色名(Japanese yellow、Samurai‥)数十種が紹介されました。

日本の色名は自然の植物に由来するものが多く約3000色ですが、英語の色名は約7500色もあります。色名は人間の生活のなかで、謂れ、切っ掛けによって作られ、人間の生活と深い関わりを持っており、20世紀頃から多く作られるようになり、色名の謂れを調べるとその心を知ることができるといいます。

日本の伝統色名の「覗色」は藍瓶を覗いた時に見える浅い藍色、「謂わぬ色」は 何も言わないからくちなし色、「思い色」は火のように情熱的な赤色・緋色のことで‥とそれぞれ意味を持っています。「薄色、濃色、濃薄色‥」など6色名は紫色のバリエーションの色名で、古来日本人が紫色に深い繋がりがあったことを知ることができます。

作られた色名の数は色によって差があり、例えば、赤みの黄色の色名は豊富でも青みの緑の色名は少なく、色名が系統的に作られたものではなく必然的に作られたことを示しています。

そして、私達が色名を聞いてイメージする色と実際の色との間に差があり、山吹色は山吹という花の色と同じではなく、また桜色といっても桜の花の色は幅があるため一致しません。
配られた資料の表(SD法による調査結果)を見ると、「緑色の色紙の色を見て感じる感情表現」と「みどり、グリーンという言葉から感じる感情表現」を比較すると色紙を見てイメージするよりも「みどり」「グリーン」という言葉を聞いてイメージする方が「より自然な、よりl美しい、より好きな・・」という好感情が強く示されています。

また、実測・記憶名・色名という三者の乖離傾向の調査結果からみてタイプ分類をすると、イチゴ、トマト、土、肌は三者の差が大きく、草、桜は三者の差が小さく色と色名が一致していないという結果です。

最後に「色の世界と色名の世界にはずれがありますので、色の名前は言葉として楽しんではいかがでしょうか。」と、締めくくられました。

色に関わる者として 何気なく見ている色、何気なく使っている色名にこだわって、色の名前からイメージする色と実測される色との差を意識して 色を楽しんでいきたいと思います。また、ボランティア活動の時、色名の謂れを話したり、色のイメージを尋ねたりして楽しい時間にできたらと考えています。

広報部 永井 三枝子