誰にでも訪れる介護の実態 – 季刊情報誌ing vol.39より

誰にでも訪れる介護の実態

介護セミナーに参加して

2015年3月7日(土)東京 文京シビックセンターに於いて日本女子大学教授 堀越栄子氏による「介護する側」への支援介護セミナーに参加しました。会場は、ほぼ満席(100名程)の状態で、実際に「介護する側」というケアラーの立場の方々が多く参加されており、改めて我が国現状の介護の問題がクローズアップされておりました。

講師の堀越氏は、ケアラー連盟代表理事。ご本人の介護の経験を通して日本の介護の実態を知り、介護者の気持ちに寄り添い、必要とされる支援とは何かを知ることで、喜ばれる支援を届けることはできる。介護するケアラーのみではなく、行政の在り方そして周りの私たちの何気ない関心さえもが、安心と温かい社会づくりに貢献することができると訴えておりました。

実際のビデオに登場した35歳の男性、母親を自分で看たいと考え、退職して10年、これから先の不安を抱えながらも介護を続けている。また60代の男性は認知症の妻の暴言、乱暴、言動に振り回され、健康だった昔の妻を偲んでしまうとやり切れなくなると話しておりました。

最後に堀越氏は、ケアラー(介護する側)の大切さを皆で理解しケアラーへの支援が良いケアーに繋がることを説いておりました。

昔、北欧へひとり旅をした時のこと、縁あって障がい者の自宅を訪問し、筋ジストロフィーの女性の生き生きとした姿が甦ってきました。
午前中は食事や掃除の世話をする人、日中は車で病院や買い物に同席してくれる人、午後は入浴を介助してくれる人など、一人の障がい者に対して3~4人の介護者が付き、知的障がい者用グループホームの少年たちの明るい表情にもビックリしました。健常者も障がい者も全く同等なのです。

私たちも、もっとまわりに目を向けるべきでことがあるのではないでしょうか?

もう少し高齢者や障がい者やそして子ども達にも関心を寄せ、温かい心で接することでお互いの幸せに近付けるのではないかと思います。

行政に行き届かない所があるが、それを只、指摘するのみではなく、一人ひとりの考えや行動が幸せに繋がり、それが行政を変えていくのではないかと感じました。

理事長 須貝 ミサオ

介護の悲劇
昨今のニュースでは、介護殺人が頻繁に報道されています。息子が親を殺害、年老いた夫が介護疲れで妻の首を絞めるなど、1998~2008の10年間で454件。

地域包括センター
あなたの住んでいる区や市の「地域包括センター」にまず相談すること。
解からないこと、現状で困っていること、何でも相談することから始めましょう。何か糸口がつかめます。ケアマネージャーとの交渉も可能となります。

ケアラーの特徴
まじめで優しい人が多く、介護は自分でしなければいけないと思い、周りに相談せず孤立している場合が多く今後の暮らしや人生に見通しが持てず不安を抱えている。客観的に周りの支援が必要とされている場合でも誰にどこに何を相談すればよいのか困っている。サービスの仕組みや手続きが複雑などの理由もある。

訪問介護、訪問看護、在宅ケアラー
外に出て相談を受けられない人のために、行政が名簿などを頼りに高齢者や障がい者、こどもも含めて聞き取りや訪問などで様子を見ることが必要である。

ケアラーカフェ
いつでもどこでも近くに、ホッとできる場所の開催。グチや悩みを聴いてくれる人や場所が近くにあるとよい。お茶や簡単なお菓子で受け入れてもらえるところの確保の拡大が必要。